2012年3月11日日曜日

自己流の将棋について質問です。

自己流の将棋について質問です。

知り合いのおじいさんで子供の頃から将棋をやり続けてかなり強い人がいるのですが、一度も本で勉強したことがなく、定跡や用語を何も知りません。詰将棋もほとんどやったことがないそうです。初心者レベルの私がいくら定跡を使っても、相手は定跡の対策も知らないのに勝てません。その人がどのくらいの棋力かわかりませんが、そもそも自己流で実践のみ重ねてきて、初段以上になることは可能なのでしょうか?なれてもかなり遠回りなのでしょうか?


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初段にはなれます。



考えてもみてください。今でこそネットや定跡書は過剰なくらいあふれかえっていますが、ほんの一昔前、升田大山の時代にはネットなんてなかったし、定跡書だって今のように整備されたものはほとんどなかったんです。それでもプロはもちろんアマにも強い人は大勢居たのですから、自己流で指したって上達することは十分可能です。



定跡はプロが過去の実戦や研究の結果を整理した、いわば本筋の集大成ですから得るものはありますし、初心初級の方が上達するには早道だと思います。ただ、指し手の意味を考えずに定跡を丸暗記しても強くはなりません。それではこのおじいさんのように、相手が定跡を知らない人には通じないからですね。



定跡書を読む時は丸暗記ではなく、指し手の意味を考えながら読み進めること。そうすれば「こういう局面ではこう指すべきもの」という、いわゆる「筋」が見えてくるようになります。それが本当の意味で力がついた、ということであり、そうなれば力自慢のおじいさんレベルの人にはなかなか負けなくなると思います。



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私も基本的に定跡を知りませんが地元では初段格となっています。昨年大会で3段とは2勝負け無しです。

ただ定跡は覚えていて損はないですよ。


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なれます。定跡も詰将棋もやらなくても初段にはなれる。実戦オンリーで上達した人は本に頼らずに自分なりの定跡を確立した人です。将棋は定跡どおりにさせば勝てるのか。全然そんなものではない。将棋は恐ろしく奥が深いゲームです。棋書はこれにて先手優勢と書いてあっても、実戦では簡単に逆転してしまいます。優位を保つ指し方を知らないとすぐひっくり返される。手の意味を理解しないで上っ面だけなぞってみても、相手に逆用されては何にもならない。将棋はめちゃくちゃに難しい。遠回りも近道もない。ほとんどの人は一生かかっても麓でうろうろしているだけです。▲7六歩の意味だけでも一冊の本になる。この意味を理解していないならなんの勉強にもなっていないということです。▲7六歩の意味をどれだけ理解していますか?


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当方、最寄りの道場では初段で指しています。



自己流で戦うというのは、いわば素手で格闘するのと同じです。槍や長刀といった武器を駆使する相手(定跡や手筋を使える人)に素手で挑むのは少々無謀かな、と思います。



初段以上を狙う、ということでしたら手筋や定跡を覚える方が早道ですね。武器が使えるなら、使った方が断然よい。定跡を覚えても勝てない、というのは定跡(≒武器)を使いこなせてないのでしょう。そのおじいさんと指したことがないので断言はしませんが、棋力が上がってくれば自然と勝てるようになると思います。

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